隠された意味

着物の和柄

麻の葉 / Asanoha

形が麻の葉に似ていることから名づけられたこの文様は、生命力と成長の早さから子供の健やかな成長を願って使われてきました。

さらに、麻には昆虫が生息しないため、伝統的に害や悪霊から守ってくれる神聖な植物とみなされてきました。お守りなどにもよく使われる文様です。

矢絣 / Yagasuri

矢羽根は目標の追求を象徴し、日本の伝統において縁起の良い文様とされています。一度発射されると射手の元に戻らない矢の真っ直ぐな軌道は、前進と前進を連想させます。江戸時代(1603年~1868年)、元の実家に戻る必要がないという考えを象徴し、花嫁にはお守りとして矢羽のついた着物が贈られました。

鹿の子絞り / Kanakoshibori

「鹿の子絞り」は、衣服に独特の浮き彫り模様を作り出す日本の古典的な絞り技法です。各スポットを個別に手作業で作成する必要があるため、この複雑なプロセスには時間と労力がかかります。 「鹿の子」という名前は、その模様が若い鹿の斑点に似ていることに由来しています。

鱗 / Uroko

「鱗模様」は「置換模様」とも呼ばれ、三角形が交互に並んでおり、魚や蛇の鱗に似ています。脱皮、厄除け、再生の象徴であり、江戸時代には悪霊を追い払う強力なシンボルと信じられていました。

三つの三角形の組み合わせは「三鱗」と呼ばれ、鎌倉幕府時代の「北条家」の家紋として特に有名です。

亀甲 / Kikkou

亀の甲羅の模様をイメージした六角形の形は、日本では長寿の象徴とされています。この形状は蜂の巣や亀の甲羅に見られるように安定性があることで知られており、外力から身を守ることに関係しています。安定性、保護、強さ、不屈の精神を体現しています。

六角形の中心に花が咲く「亀甲花菱」、2段重ねの「子持亀甲」、六角形を3つつなげた「毘沙門亀甲」など、シンプルな六角形のモザイクでバリエーションも豊富です。

鮫小紋 / Samekomonn

サメ肌の模様は、小さな点が弧状に重なって連続的に配列されたものです。鮫肌に似ていることから名付けられたこの花は、遠目で見るとシンプルですが、光沢のある生地に染めるとキラキラと上品に見えます。

青海波 / Seigaiha

うねる波は人生の満ち引き​​を表し、静けさと静けさの感覚を呼び起こします。それは人生の継続を象徴し、長続きする幸福と平穏な生活のために、人生の浮き沈みの真っ只中に平和と静けさを見つけることの重要性を思い出させます。永遠の平和を願う力強いメッセージを込めたこのデザインは、二人の旅のスタートにふさわしい結婚祝いとして最適です。

網目 / Amime

このデザインは漁網の流れるような動きの本質を捉えており、エレガントで魅惑的なパターンを作り出しています。着物や手ぬぐい、陶器などによく見られました。

江戸時代後期には、漁師や魚市場で働く人々の生活を反映し、魚やエビ、タコなどの海の生き物を写実的な網目状に描いた文様が多く見られました。

籠目 / Kagome

竹かごを編んだような模様です。正三角形を積み上げた星型のデザインをベースとしています。悪霊を追い払う力があると信じられています。昔は魔除けとして玄関に竹かごが置かれていました。

市松 / Ichimatsu

市松模様は繁栄を象徴しており、その途切れることのない流れは、将来の世代やビジネスの継続的な富、成功、成長を表しています。

かつては「石畳の道」と呼ばれ、江戸時代中期に広く親しまれました。歌舞伎俳優・佐野川市松の白と紺の市松袴が、おしゃれに敏感な女性たちの間で人気を博し、現在の「市松」という名前につながりました。

この柄は2020年東京オリンピックのエンブレムにも選ばれました。

七宝 / Shippo

無限につながる円を特徴とするこのパターンは、調和と幸運の象徴と考えられています。また、人間関係やつながりは、貴重品と同じくらい価値があるという考えを表しています。

「七宝」とは仏教用語で、金、銀、瑠璃、ガラス、珊瑚、瑪瑙、シャコ貝(数珠の材料)の七つの宝物を指します。

菱 / Hishi

水辺の植物の葉や果実に由来する「菱」模様は、主に強い繁殖力を連想させます。子孫繁栄と健康を象徴する植物です。

バリエーションとしては、重ねた「いりこ菱」、花をひし形に重ねた「花菱」、4つの花を組み合わせた「割菱」などがあります。

流水 / Ryusui

このパターンは、複雑な曲線を通じて水の流動的な動きを表現しています。水の儚い性質を表現しており、他のパターンと組み合わせてよく使用されます。

流水文様は「苦難や災難を洗い流す」「流れる水は濁ることなく常に清らかである」ことを象徴しています。流水文様の中でも、渦のような形をしているのが「観世水」です。

立涌 / Tatewaku

立涌文様は、立ち上る水蒸気を交差する二つの曲線で表現したのが特徴です。パターンは規則的な垂直の波線で構成されており、動きと連続性の感覚を生み出します。

多くの場合、雲、花、波などの追加要素がデザインに組み込まれます。立ち上る湯気、きらめく陽炎、上昇する雲を象徴する文様とされ、その上向きの動きから縁起が良いとされています。

エ霞 / Egasumi

このデザインは、水平線の相互接続パターンで、もやや霧のとらえどころのない本質を捉えています。刻々と変化する水の性質を反映したこのデザインは、幸運と繁栄をもたらすと信じられていた雲と同じように、神聖で縁起の良い意味を持っています。

古代文字の「ヱ」に似ているのが特徴の「霞」は、日本の伝統美術にもよく使われ、縁起の良い文様が多く描かれています。

唐草 / Karakusa

この模様は、自由に流れる蔓を特徴とし、活力、繁栄、家族の長寿を象徴しています。四方八方に伸び、互いに絡み合う蔓は、家族のつながりと強さを表しています。

花や葉、実などをデザインに組み込むことで、「忍道唐草」「ブドウ唐草」「牡丹唐草」「蓮唐草」などのバリエーションも生まれます。

日本では泥棒のイメージが強い柄ですが、明治時代には家庭用品として普及し、風呂敷として各家庭でよく見られるようになりました。